PEOPLE 03

PEOPLE 03

人材育成事業部

専門調査役  Y.S.

採用年月:1988年4月採用
出身学部:教育学部社会科社会科学専攻

現在の職務内容

若手研究者を支援する事業の一部を担当しています

 人材育成企画課が所掌している若手研究者の顕彰事業と卓越研究員事業について、人材育成企画課長と分担して課長級の管理職員として担当しています。具体的には、若手研究者の顕彰事業では、日本学術振興会賞と日本学術振興会育志賞に関して、推薦要項の作成や規定の改正、審査資料の作成、審査の会議の事務などについて、係の担当者の相談に応じたり、必要に応じて作業等の指示を出したり、会議などで委員の先生に資料の説明などをしています。卓越研究員事業は、文部科学省の補助金事業で、振興会では、文部科学省が定めたルール等に従って、公募、審査、補助金交付業務を行う、という形になっていますが、公募、審査業務については、振興会に様々な事業の実績があることから、公募要領等の作成の段階で文科省からの求めに応じ、係の担当者と相談して意見等を出すこともあります。

JSPSを志望した理由

クリーンな仕事

 私は、日本学術振興会ではなく、他の文部省(当時)の関係団体を志望していたので、振興会が何をやっている組織か良く知らないまま就職しました。志望理由を強いて言えば、税金で運営されているので安定していること(潰れなさそう)と、プライベートの時間を確保出来そうなので、就職した感じです。
 実際に就職して感じたことは、「クリーン」な仕事ということです。振興会の多くの業務は簡単に言うと、審査をして研究者に研究資金等を配分することですが、その際、公平性、公正性に非常に気を遣っています。常に「何が正しいか」を意識して仕事しているのですが、世の中では「正しい」ことが通らないことも多々あるかと思うので、仕事のうえで、基本的に正しいことのみに携われるのは、幸せなことと思います。

業務において印象的だった出来事

たまには研究者との協働もあります

 学術システム研究センターにワーキンググループ(WG)があり、当時私が出ていたのは、特別研究員の審査方法の改善を議論するWGで、センターの先生方が問題点をあげて、次回のWGで事務局が検討した改善案をセンターの先生方に議論頂く、というのを繰り返していました。「少しでも審査を良くしたい」という思いを、主任研究員の先生方と事務局が共有して議論していたので、楽しく、やりがいを感じていたと思います。WG後に、一部の先生から立ち話で、事務局の改善案を褒めて頂いた時は、とても嬉しかったのを記憶しています。
 最近は、定年が見えてきているので、今まで自分を育ててくれた振興会に何か恩返しができないか考えています。自分の経験を若い人たちに伝えるというのも一つかと思いますが、世の中は大きく変わっていますので、「余計なお世話」にならないように気をつけています。

就職活動中の方へのメッセージ

裏方の仕事です

 振興会の仕事は「裏方」の仕事です。主役は研究者で、研究者をサポートするのが振興会の業務ですが、大学や研究所の事務の様に、研究者を直接的にサポートするのではなく、研究費等を支給することによって、間接的にサポートするところが、独特なところかと思います。部署にもよりますが、事業系でも研究者と直接接する機会が殆どない部署もあります。また、独立行政法人と言っていますが、予算は国から来ますので、国の政策に従って業務を行っています。このようなところなので、直接研究者と関わりたい人や政策立案に興味がある人には向かないと思います。

職場の雰囲気

風通しが良く、働きやすい職場です

 振興会の採用試験を受けて入った職員(いわゆるプロパー職員)は、職員全体の半数もいません。文部科学省や国立大学等から人事交流で来ている方が半数以上で、2~3年で入れ替わります。それに加えプロパー職員も人事異動がありますので、人間関係が固定化しない、ある意味、非常に風通しの良い組織です。
 また、出産、育児休業を取得後復帰している職員も多数いますので、女性が働きやすい職場だと思います。女性が働きやすいということは、男性にとっても働きやすい職場とも言えます。

職歴/略歴

MY CAREER

1988年4月
採用
以降、総務系約7年、国際事業系4年、人材育成事業系約18年の他、ワシントン研究連絡センター勤務約2年、国立大学での勤務2年など。