PEOPLE 06

PEOPLE 06

人材育成事業部研究者養成課

課長代理  T.F.

採用年月:2000年採用
出身学部:地域研究研究科(修士課程修了)

現在の職務内容

日本の将来を担う若手研究者のために

 大学などの研究機関で自ら定めた研究テーマに専念することを希望する大学院博士課程の学生や、博士号取得後数年以内の若手研究者を募集・審査の上、「特別研究員」として経済的な支援を行う事業の運営に携わっています。担当業務は審査委員の選考に関する事務や、事業を改善するための検討会議の運営、事業の予算要求など、多岐に渡ります。審査委員の選考や事業の改善に向けた検討は、大学教授など第一線の研究者と協力して行います。また、予算要求においては会内の会計部門や本会を所管する文部科学省の担当課と方針のすり合わせを行いながら進めていきますので、関係者や関係機関との連絡調整が業務の重要な部分を占めています。

JSPSを志望した理由

暗中模索の末に

 学生時代は日本外交史を専攻し、漠然と研究に近い仕事に就きたいという思いを持ちながら大学院に進学しました。しかし、修士論文の準備を進めるうちに、実社会での経験を積まずに狭い研究テーマを突き詰めることに限界を感じるようになり、迷いながらも公務員試験を中心に据えて就職活動を始めました。そんな中、大学の就職課でたまたま「文教団体職員採用試験」の案内を目にすることがあり、募集団体の中では最も研究に近い業務を行っているように思えた日本学術振興会を受験してみました。当時は就職氷河期のまっただ中で、採用予定数が「若干名」の試験に受かる自信は全くなかったので、内定の連絡をもらったときはびっくりしたことを覚えています。

業務において印象的だった出来事

反省から見つけたやりがい

 採用後1年目に配属された部署で、大量の申請書類の処理に夜遅くまで四苦八苦したことは強く印象に残っています。その時は課の同僚が総出で手伝ってくれたおかげで、どうにか期限内に処理を終えることができましたが、同僚への感謝と同時に申し訳なさも痛感しました。この反省を活かして、2年目以降は作業の一部を外注するなど段取りを工夫し、業務を大幅に効率化することができました。このことは、自分が就職後に達成感を感じられた最初の出来事として、その後の業務への取り組み方にも影響を与えたような気がします。どんな業務も、担当してみると大なり小なり見直しが必要な箇所が見つかります。それらを僅かでも改善していくことが、やりがいとなって今につながっていると思います。

就職活動中の方へのメッセージ

手応えを感じられる職場

 本会は職員数が300人に満たない比較的小さな組織ですが、職員の構成は多様で、直接採用された「プロパー職員」のほか、文部科学省や大学からの出向職員、有期雇用職員、派遣職員などで成り立っています。数年で任期を終えて出向元に戻る職員も多いため、プロパー職員は各部署において、採用後早いうちから業務の中核を担う存在として自分の意見を業務に反映させていくことができます。そのため、自分の問題意識を大切にして物事を良い方向に変えていこうという意志のある人にとっては、きっとやりがいのある仕事が見つかるのではないかと思います。学術研究の支援制度を企画・運営することに興味があれば、ぜひ本会を進路の選択肢の一つとして考えてみてください。

職歴/略歴

MY CAREER

2000年
採用
国際事業部にて新規事業の立ち上げ、研究事業部で科学研究費助成事業、WPIプログラム、総務部において決算及び監査などを担当後、ワシントン研究連絡センター勤務を経て現職。