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PEOPLE 04

PEOPLE 04

人文学・社会科学データインフラストラクチャー構築推進センター/研究事業部

専門調査役  M.S.

採用年月:1991年4月採用
出身学部:文化科学研究科(修士過程修了)

現在の職務内容

20年先を見据えた礎としたい

 人文学・社会科学データの共有・利活用のためのデータインフラの構築に携わっています。
 定期的に行う打合せでは専門用語が多くて当初は戸惑いましたが、研究データやシステム基盤に精通する研究者そして同僚の高い知見に日々触発されながらの協働は貴重であり、こういった機会に恵まれたことをありがたく思っています。
 近年、研究データを使った研究は世界的に広まっており、人文学・社会科学データの共有・利活用のためのデータインフラは、国際共同研究を促してジャパン・ミッシング等の懸念を払拭する鍵でもあります。まさに時代の要請に応えるものです。データ共有基盤が充実する欧州では何十年もかけて構築してきましたので、今構築しているデータインフラも、20年くらい先には研究を支える確固たる基盤となっていることを願って、取り組んでいます。

バングラデシュでの機関長会議で。
頂いたサリーを着用。

JSPSを志望した理由

学術振興を志した原点

 日本学術振興会を志望しようと思ったのは、学生時代に見た映画「空海」(主演:北大路 欣也)がきっかけです。1,200年前、世界中の秀才が長安(現在の中国西安)に集まって研鑽を積んでいたことに感銘を受けました。空海が体得したのは宗教というより、土木・建築・自然科学・医療等当時の最先端の叡智だったのではないでしょうか。就職活動当時は、なんとなくそれが「学術振興」と結びつきました。面接でも志望動機として話したのを今でも覚えています。

学振のプレゼン

日本学術振興会職員になって感じたこと

多彩な経験は豊かな人生の糧

 平成3年に学振に就職して30年後の令和3年に長女が社会人となり、子育ても一区切りです。振り返ると貴重な経験の連続でした:海外研修、結婚、学振初の育休取得、研究者養成・国際交流等大方の学振の事業担当、30か国以上の海外出張や文科省・大学への出向等々。
 働き始めた頃、皆で行う作業は家内制手工業的で、担当業務は共用ワープロ3台を順番待ち、英文レターをタイプライターで打ちました。その後物凄い勢いで予算が約80億円(平成3年度)から2,678億円(令和3年度)へと増える中、試行錯誤して業務を電子化・合理化していきました。これから30年もびっくりするくらい変わっていくと予想します。
 学振で働く利点の一つは、基本的に勤務地が治安・文教環境のよい千代田区麹町で、転勤に関しては家庭事情への配慮があることです。おかげで、徒歩数分の職住近接で子育てと両立できました。住居手当や扶養手当も助かりました。最近は在宅勤務も部分的にでき、ありがたいです。時代の変革の波に乗って日本の学術の未来を一緒に築いていってくれる仲間をお待ちしています。

フランスの対応機関との調印式後、意見交換

職歴/略歴

MY CAREER

1991年4月
研究事業部研究者養成課(海外特別研究員事業を担当)
1994年8月
海外語学研修(英国:ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE))
1995年8月
国際事業部研究協力課(二国間協力事業を担当)
1998年7月
産休・育児休業
1999年8月
国際事業部(アジア諸国交流、外国人研究者向けオリエンテーションを担当)
2001年12月
産休・育児休業
2003年11月
学術システム研究センター(第一線の研究者と審査の仕組みづくり)
2008年10月
文部科学省大臣官房国際課(専門官として国際人権規約、中国・韓国等を担当)
2011年7月
国際事業部研究協力第一課(多国間国際共同事業等を担当)
2014年10月
研究事業部研究者養成課(特別研究員事業を担当)
2016年4月
人材育成事業部(大学の世界展開力強化事業を担当)
2017年4月
東京農工大学(国際交流課長として国際業務全般を担当)
2018年4月
国際事業部(大学の研究拠点形成事業を担当)
2020年4月
現職