PEOPLE 08

PEOPLE 08

国際統括本部国際事業部研究協力第一課

専門員  N.Y.

採用年月:2003年4月採用
出身学部:総合文化研究科 超域文化科学科(修士課程修了)

現在の職務内容

国も分野もこえて笑いあえる場をつくる

 若手研究者の国際的なネットワークづくりを支援する仕事をしています。具体的には、国内外のノーベル賞受賞者とアジア・アフリカ・太平洋地域の若手研究者が合宿をする「HOPEミーティング」というイベントの企画・運営を担当しています。一年かけてノーベル賞受賞者の先生方への登壇交渉や参加する若手研究者の選考作業を行うとともに、どうしたら楽しく効果的に、一過性ではないネットワークを築いてもらえるか、プログラムを練っています。
 その他、ドイツで開催されている「リンダウ・ノーベル賞受賞者会議」に派遣する研究者の選考や、日本・中国・韓国の研究者によるシンポジウムの運営等も行っています。いずれも若い研究者に世界で活躍してもらうためのきっかけをつくる仕事です。

JSPSを志望した理由

気がついたら

 文化面での国際交流を支援する仕事をしたいという気持ちと、営利目的ではない組織で働きたいという気持ちの2つを軸に、政府系の法人をいくつか志望しました。当時はいわゆる氷河期まっただ中で文系修士の女子はスタートラインにも立てないことが多く、かといってなりふり構わずあちこち受けるような気概もなく、生まれて初めて自分の甘さを痛感した時期です。
 実は本会のことはノーマークでしたが、就職活動に行き詰まり途方に暮れていた頃に人に勧められ、受けてみたところ採用になりました。 志望した時は本会が国際的な事業を実施していることさえ知らなかったような気がしますが、気づいたらいま、元々の希望に近い仕事をすることができています。

業務において印象的だった出来事

学術の発展に資する審査を

 平成30年度採択分から科学研究費助成事業(科研費)の審査方式が大きく変わりましたが、その審査システム改革に審査業務のメイン担当として携われたことは大きな糧となっています。
 いったいどうしたらより実のある審査ができるのか、学術システム研究センターの先生方と事務局が数年かけて議論を重ねてきた改革プランを、実際の審査に落とし込むのが私の係の仕事でした。どんなにプランが完璧でも、結果的に申請者・審査委員双方が納得する適正な審査ができなければ台なしになってしまいます。相当なプレッシャーと闘う毎日でしたが、先生方の熱い議論を聴きながら、学術の発展と公正な審査について考え抜くことができたのは得がたい経験です。
 すべての審査が終わった日の喜びは忘れられず、また共に頭と手を動かして助けてくれた上司や同僚にはとても感謝しています。

就職活動中の方へのメッセージ

楽しく、誇りをもって

 本会の職員が実際のところ毎日何をしているのか、おそらく、学生のかたにはいまいち掴めないのではないかと思います。私も友人にどんな仕事をしているか尋ねられてもいまだにうまく説明できず、「?」という顔をされて終わります。
 一つ言えるのは、地味ですが日本全国、そして海外にも影響を与えられる前向きな仕事ということです。学術の発展に力を尽くしているのは、研究者だけではありません。私たちもその一端を担っています。そういう自負をもって働ける職場です。

本会に就職してみて初めてわかったこと

・(ポストコロナではどうなるかわかりませんが)ポジションによっては出張が多く、プライベートでは行かないような国・地域に行くこともあります。ふだんの仕事が国内外の研究にどのように役立っているかを実感できる、嬉しい時間です。
・全国の大学等との人事交流があり、各地に親しい知人ができます。
・上司や役員との距離が近く、思ったことを言えば年次に関係なくきちんと耳を傾けてもらえます。全般的に風通しがよく、過ごしやすいです。

職歴/略歴

MY CAREER

2003年4月
研究事業部 研究助成課(科研費のデータ管理・企画業務等)
2006年1月
国際事業部 地域交流課(アジア・アフリカ関係事業等)
2007年9月
海外語学研修(フランス)
2008年9月
国際事業部 人物交流課(外国人特別研究員事業、行革対応等)
2012年7月
国際事業部 地域交流課(アジア・アフリカ関係事業等)
2013年4月
国際事業部 研究協力第一課(若手研究者研鑽シンポジウム事業等)
2015年7月
研究事業部 研究助成第一課(科研費の審査業務等)
2018年4月
国際統括本部 国際企画課(国際関連業務全般の統括等)
2019年4月
東京海洋大学総務部研究推進課(出向)(外部資金の契約、科研費業務等)
2021年4月
国際事業部 研究協力第一課(若手研究者研鑽シンポジウム事業等)